HCIソリューション
HCI とは
HCIはハイパーコンバージドインフラストラクチャーの略であり、一般的なx86サーバにコンピューティング機能とストレージ機能を統合し、シンプルな構成を実現した仮想化基盤です。
最近の仮想化基盤においては3Tier構成と呼ばれるシステムが仮想基盤の主流でした。
3Tierとは、仮想化基盤を構成するハードウェアである「物理サーバー」「SANスイッチ」(Storage Area Network)「共有ストレージ装置」による3層構成を指します。
HCIはいままでサーバー、スイッチ、ストレージという3Tierでの構成だったものを、ソフトウェアの機能を使用しサーバーの中にストレージを組み込むことによりユニット数の削減や運用負荷の軽減、冗長性の向上を行った製品です。
各社独自のストレージ仮想化技術はSDS(Software Defined Storage)を使うことで、外部ストレージやSANスイッチを撤廃し、各サーバー(ノード)の内蔵ディスクを論理的に1つのストレージプールに見せ、仮想化環境の構築を容易にしています。
NOSの導入実績がある各社HCI製品
1.VxRail
VxRailは、Dell PowerEdgeサーバープラットフォームとVxRail HCIシステム ソフトウェアを搭載し、次世代のテクノロジーにより、インフラストラクチャの将来を見据えた対応を可能にし、VMwareエコシステム全体にわたる緊密な統合を実現しています。VxRailは、高度な自動化など、ライフサイクル全般に投資して、導入直後からITインフラストラクチャと運用をさらにシンプルにします。
VxRailは、VMware vSAN向けに最適化され、完全に統合され事前に構成およびテストされた唯一のHCIシステムであり、VMware環境を変革するための基準です。
VxRailは、シンプルでコストパフォーマンスに優れたハイパーコンバージド ソリューションであり、さまざまな運用と環境に関する課題を解決し、Tier 1のアプリケーション、クラウド ネイティブ ワークロード、混在ワークロードなどのほとんどのユースケースをサポートします。
特長
■シングルポイントサポート
仮想化基盤でのハード・ソフトの障害切り分け等、HCI 環境すべてをワンストップでサポートします。
サポート窓口が1つのため、過去の問題点や状況も全て共有が可能です。
■ワンクリックアップグレード
VxRailでは、マニュアル操作やサーバー台数だけ繰り返すアップグレード作業は必要ありません。検証済みのパッケージとしてリリースされたソフトウェアをクリックすると、自動的にアップグレードタスクが実行されます。
手順の確認や事前検証による工数の増大、オペレーションミスによるリスクなどを避けることが可能です。
■データ移行
使用するシステムのハードウェアがサポート終了になる場合、データの移行方式の検討やシステムの調達、データの移行作業が必要となる為、移行期間の長期化と移行作業時のコストも増大しましたが、VxRailではワンクリックアップグレードと新世代のハードウェアへのオンライン拡張により、稼働中のVMをそのまま移行できる為、オンラインでのデータ移行が必要なく、移行期間も短縮できます。
2.HPE SimpliVity
HPE SimpliVityは、パブリッククラウドの俊敏性を自社内クラウドで実現可能にする、世界最高レベルの効率と耐障害性を備えたエンタープライズ向けハイパーコンバージド製品です。
全世界のHCI市場において、リーダーポジションを獲得しており、最高評価の顧客満足度を獲得しているSimpliVityと、全世界販売台数No.1 のHPE ProLiant DL380を組み合わせたハイパーコンバージド製品であり、仮想サーバーを稼動させるために必要となるサーバー、ストレージやその他機器をシンプルに統合した、コンパクトで拡張性の高いラックマウント型アプライアンスです。
従来のハイパーコンバージド製品では別途準備が必要であったバックアップソフトウェアや、WAN 最適化装置、災害対策システム用ソフトウェアも全て含まれています。また、最低2台の構成から利用可能なため、従来のハイパーコンバージド製品では必須となる、高速通信を確保するためのネットワークスイッチも不要となり、スモールスタートが可能です。
特長
■データ三重化 (RAIN & RAID)
HCI の欠点であるデータ障害を回避、小規模でもワンレベル上のデータ堅牢性を持っています。
Case.1 ノード障害からの保護 (RAIN)
- すべてのデータは、分散ストレージ技術によって、別のサーバーにもレプリカがミラーリングされているため、データが消失したり I/Oが停止することはありません。
- DRS に対応した「データローカリティ」機能も搭載しています。
Case.2 ディスク障からの保護 (RAID)
- ハードウェア RAID によって保護されます。
- 障害発生~ディスク交換~リビルド完了 に至るまで、全てハードウェア RAID コントローラーが対応・自己修復します。
- •CPU やネットワーク、他ノードへ悪影響は一切及ぼしません。
■すべての設定・運用管理は VMware vCenter 純正ツールから
SimpliVityを一元管理
SDSストレージ管理
性能監視
バックアップ
BCR/DRコントロールなど
VCenter Plugin実装
VMWare社のサポートを考慮
■本格的なバックアップソフトウェアを標準搭載
vCenter Server 統合でシンプルな操作を実現します。(無償)
【市販ツールを凌ぐ本格的な機能】
重複排除、圧縮、セロ検出、暗号化、差分転送型フルバックアップ、など
RPO: 10分(スケジュール実行の場合)
RTO: 60秒/TB
日次/週次などの本格的なスケジューリング
アプリ静止点確保(VSS)、CLI スクリプティング
【VMセントリック】
仮想マシンを右クリックして操作を選択するのみです。
ストレージや LUNを意識せず、物事はすべて「仮想マシン単位」で管理が可能です。
ファイル単位リストアにも対応しています。